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2012年12月8日 
 
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最近買った漫画とかだよ!@2012年12月


 最近買った漫画とかです。
・サクラダリセット#7(完結)
■ディスコミュニケーション新装版#2(全7巻)
・アフタヌーン1月号(2013)
・ハンターハンター#31(続刊)




◇サクラダリセット(7)
「あなたは、石に恋することができる?」

 完結巻です。レビューもかねて書きます。
 異能力モノと言えばそうですが、激しいバトルではなく頭脳戦でした。
 もしこういうことができたら、という前提からどんどん裏技や反則的な発想でやり合う知的好奇心が満たされるところがあります。
 約一名あまりにチートな人が居たり、あれをああすりゃいいんじゃないの、とか思うこともありましたがさておき。

 雰囲気としては登場人物が皆、優しい子で、おだやかに進みます。
 強い能力は犯罪と切り離せないものですが、それらを徹底的に排除するシステムが物語の根幹から設定されているためか、ハッキリとした悪い人は出て来ませんし、暴力的な描写も皆無と言っていいくらいです。
 敵をやっつける話ではなく、目的や問題をいろんな能力でなんとかする(でもいろんな能力で邪魔される)という方向です。
 そこは好みが分かれるところですが、「乙一氏も絶賛」(一巻オビ)等とあるように安っぽさは無いので、淡々と不敵なセリフをやり合うみたいなのが好きな方は安心して読めるかと思います。

 なお1~7巻までは約三年かかっていますが、読み終えると初巻の時点でほぼすべてのギミックが組み込まれていることが分かります。
 印象的だがよく意味の分からない(意図的にそうしてあるような)単語や言い回しが、後に別の意味で現れるという布石が数多くあります。
  →伏線と言うより「なぞかけ」という感じ。
 そんなわけでもっかい最初から読み直すとまた面白そうだなーという気がします。
 まあ欲を言えば、もう少し後の話も見たかった」とは思いました。
 (あそこからの物語はもう野暮ってものなのかな……)

 メディア的な展開もいろいろ始まっています。
 まず最終巻と同時に同じ世界観の短篇集「ベイビー、グッドモーニング」も刊行されているので、時間をおいて二周目が終わる頃に読んでみようと思います(その時にまた新しいものが出ているといいなあとか)。
 これと近い物語として、スニーカー文庫公式サイトでも書きおろしの短編が公開されています。
  ◇「グンナイ、ダディ──死神のスタンス」
  http://sneakerbunko.jp/novel_data/198574630025/_SWF_Window.html
 (どうもディスプレイで小説を読むのが苦手でまだ読んでません)
 ちなみに漫画化もされているそうですが、全部をやろうとするとどえらい巻数になりそうな……(そうでもない?)。
 こうなると、「アニメ化はゴールではない……とは言っても、ねえ?」というわけでいつか来るのかなあと未来視を試みています。

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◇ディスコミュニケーション(新装版#2)
ワカラナイカラスキニナル

 「執念の描き込み」と呼ばれているとかいないとかの植芝理一氏の処女作の新装版です。
 「なぜ好きになったのかわからない」まま、好きな相手の謎を解くために不思議な経験をしていく、といった感じです(さっぱり分からないな)。

 思いきりぶっちゃけるとまだ、あんまり面白くないです。
 というのも、最初はほのぼのラブコメっぽかったのが途中から異世界呪術バトルみたいになるのが大きいです(そしてまたコメディっぽくなる)。
 あとがきにもあるのですが、「この頃は異形の怪物や宗教的イメージを描くのが楽しくてしようがなかった」「読者人気が落ちても気にならなかった」とのことで、そういう自覚はあったとのこと。
  →アフタヌーン編集は「どんどんやりなさい」と好きにさせたとか(さすがだ)。
 まあ今連載中の謎の彼女Xを期待すると絵柄も内容もだいぶ違うのでガッカリするかも。

 ただ、やはり1巻の3~4話目あたりから徐々に片鱗が見え始めてきます。
 とにかく描き込み量が異常です。
 自分は芸術や絵画にはうといのですが、こういった線が多くて複雑なイラストを見るとその構図や全体像を把握したい(でもできない)という気持ちから頻繁に手が止まって見入ってしまいます。
 中には旧コミックスのカバー内表紙イラストなんかも掲載されているのですが実に病的です。
  ※ほめてるよ!!

 そして二巻になるともはやスタイルが確立したかのように感じます。
 たとえばほぼ毎回ある扉絵で、多くはその話と関係がなさそうな一枚絵なのですが、これがまたなんかメカっぽいやつとかとんでもなく複雑な着物とかよくわからない生物とか全身に絡みつく謎ケーブルとか大量の(関連性が見当たらない)置き物や小物といった感じで見ているだけで腹が減ってきます。
 どうも「空白があるとさびしいので頭に何か乗っけたくなる」みたいなことで「足してしまう」ようです。
 その情報量の多さは漫画版セイラマスオといったところでしょうか(?)。
  ※ある種の「誠意」だと思うよ!!

 これが「謎の彼女X」だと、線の多さ以外にちょっとした人物のポーズが謎のストライクになって見入ってしまうのですが、そのあたりは新旧の成長なのかも。
 物語的には分からないことだらけですがもう少し付いていこうかなと。

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 以上です。ではまた。

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